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築30年の家が冬に弱い3つの理由──断熱基準の歴史から読み解く

築30年の家が冬に弱い3つの理由──断熱基準の歴史から読み解く

「築30年だから寒い」。

そう言われて、なんとなく納得していませんか?

でも、築30年の家が冬に弱いのは、古いからではありません。当時の断熱基準が、今とまったく違うからです。

1990年代半ばに建てられた家は、断熱性能が今の新築の半分以下。窓はアルミサッシに単板ガラス。気密性能は、ほとんど考慮されていませんでした。

富山の冬は、外気温が2℃前後まで下がります。高岡の山あいなら、氷点下になることも。そんな環境で、当時の基準のまま暮らしているのだから、寒いのは当然です。

今回は、断熱基準の歴史を振り返りながら、築30年の家が冬に弱い3つの理由を解説します。

 

 

 

理由1:断熱材の量が、今の半分以下

1990年代の家は、1992年の改定基準ができた後でも、仕様としては無断熱に近いものから基準未達まで混在していました

旧基準は、今から見ると驚くほど緩い。壁の断熱材は厚さ50mm程度、天井でも100mm程度。いまはUA値で求められる断熱性能が上がり、結果として壁・天井とも断熱層が厚い仕様が一般的になりました(厚みは材料で変わります)

断熱材が薄いと、外の冷気がそのまま室内に伝わってきます。壁を触ると冷たい。天井も冷たい。暖房をつけても、熱がどんどん逃げていく。

富山は冬の降水日数が20日を超える地域。雨や雪の日が多く、湿度も高い。湿気を含んだ冷気は、体感温度を下げます。断熱材が薄いと、この影響をもろに受ける。

しかも、当時は断熱材の施工精度も低かった。隙間だらけで、本来の性能を発揮できていないケースも多い。築30年の家を解体すると、断熱材がずれていたり、一部が抜けていたりすることがあります。

断熱材の量と質。この2つが不足しているのが、築30年の家の最大の弱点です。

理由2:窓が、熱の逃げ道になっている

1990年代の家の窓は、ほぼ100%アルミサッシに単板ガラスです。

アルミは熱を通しやすい素材。外が寒ければ、サッシがそのまま冷たくなる。単板ガラスも同じ。1枚のガラスでは、断熱性能がほとんどありません。

窓は、家全体の熱損失の約40%を占めます。壁や天井よりも、圧倒的に熱が逃げやすい。築30年の家は、この最大の弱点を放置したまま、冬を迎えているわけです。

富山湾から吹く北風は冷たく、窓に直撃します。アルミサッシと単板ガラスでは、防ぎようがない。窓際が冷える。結露が発生する。カーテンを閉めても、隙間から冷気が入ってくる。

現在の省エネ基準では、樹脂サッシに複層ガラス(ペアガラス)が標準です。断熱性能は、アルミサッシ単板ガラスの約3倍。さらに高性能な窓なら、5倍以上の差がつきます。

築30年の家が冬に弱い理由の2つ目。それは、窓が30年前のままだからです。

理由3:気密性能が、そもそも考慮されていない

断熱と気密は、セットです。

断熱材がどれだけ入っていても、隙間だらけでは意味がない。冷気が入り込み、暖かい空気が逃げていく。気密性能が低いと、暖房効率が極端に下がります。

ところが、1990年代の家は、気密性能がほとんど重視されていませんでした。当時の建築基準法には、気密に関する基準がなかったからです。

窓枠と壁の隙間、床と壁の境目、天井と壁の接合部。コンセント周り、換気口、配管の貫通部。至る所に「見えない穴」が開いています。

富山の冬は風が強い。日本海側特有の季節風が、家の隙間を通り抜けていく。これが、すきま風の正体です。

気密性能は、C値という数値で表されます。C値が小さいほど、気密性が高い。現在の高気密住宅では、C値1.0以下が目標ですが、築30年の家はC値5.0〜10.0程度。隙間の面積が、5倍〜10倍も違います。

暖房をつけても部屋が温まらない。足元が冷たい。カーテンが揺れる。これらはすべて、気密性能の低さが原因です。

富山・高岡の家での影響──立地で差が出る

断熱・窓・気密の3つの弱点。これが富山・高岡でどう影響するかは、立地によって変わります。

海沿いの家は、塩害と強風の影響を受けます。アルミサッシは塩で劣化しやすく、ゴムパッキンも硬化する。窓からの熱損失が、さらに大きくなります。湿度も高いので、結露が発生しやすい。

山あいの家は、気温が低く、積雪も多い。外気温が氷点下になると、断熱材の薄さがそのまま室温に響きます。床下からの冷気も厳しい。暖房費が、平野部の1.5倍になることも珍しくありません。

平野部の家は、比較的温暖ですが、それでも冬の底冷えは避けられない。特に築30年の家は、朝晩の冷え込みで室温が10℃以下になることがあります。

立地によって影響の出方は違いますが、根本的な原因は同じ。断熱・窓・気密の性能不足です。

今からできる改修──優先順位をつける

築30年の家を、今の基準に近づけるにはどうすればいいか。

すべてを一度にやるのは現実的ではありません。費用も時間もかかりすぎる。だから、優先順位をつけましょう。

まず手をつけるべきは、窓です。内窓の設置なら、既存の窓はそのままで、内側にもう一枚窓を追加するだけ。費用は1窓あたり8〜15万円、工事は半日〜一日。断熱性能が約2〜3倍になり、結露も大幅に減ります。

次に床下の断熱。床下に断熱材を追加することで、足元の冷えを改善できます。費用は80〜150万円、工期は1〜2週間。床暖房を入れるよりも、まず断熱を。断熱なしで床暖房を入れても、熱が逃げてしまいます。

天井裏の断熱も効果的。天井裏に断熱材を追加すれば、暖房効率が上がります。費用は60〜120万円、工期は1〜2週間。暖かい空気が逃げにくくなるので、光熱費の削減につながります。

壁の断熱は、大がかりです。内壁を剥がして断熱材を入れ直すか、外壁に断熱材を追加する外張り断熱。費用は200万円以上、工期は1〜2ヶ月。リノベーションや外壁の張り替えと合わせて検討するのが現実的です。

気密改修は、窓・床下・天井裏の工事と一緒に進めるのが効率的。隙間を埋め、気密テープで処理していく。単独でやるよりも、断熱改修と同時施工が基本です。

2025年4月から、省エネ基準が義務化される

新築住宅では、2025年4月から省エネ基準への適合が義務化されました。

これは、断熱・窓・気密のすべてが、一定水準以上でなければ建築許可が下りないという制度。今後建てられる家は、最低でも現行の省エネ基準を満たすことになります。

一方、既存住宅には義務はありません。築30年の家は、そのまま住み続けることができます。

ただし、住宅の資産価値という視点では、無視できない変化です。新築が高性能になればなるほど、既存住宅との性能差が開いていく。断熱・気密性能が低い家は、将来的に売却しにくくなる可能性があります。

リフォームを検討するなら、今のうち。富山県では、省エネリフォームに対する補助金制度があります。内窓の設置、断熱改修が対象になることが多く、実質的な負担額が2〜3割減ることも。

春のリフォーム繁忙期は、2月から本格化します。1月中に現地調査を済ませて、2月着工のスケジュールを組むのが理想的です。

まとめ──築30年の家が冬に弱い理由は、3つ

断熱材が薄い。窓がアルミサッシ単板ガラス。気密性能が低い。

これは、当時の断熱基準がそうだったからです。古いから寒いのではなく、基準が違うから寒い。

改修の優先順位は、窓→床下→天井裏。内窓の設置が一番手軽で効果的。断熱材の追加は、リノベーションのタイミングで検討しましょう。

 

 

北陸のの冬は厳しいです。外気温が2℃、湿度が高く、風が強い。築30年の家で快適に暮らすには、断熱・窓・気密の改修が必要です。

アクスプランニングは、富山・高岡エリアでの断熱リフォームに対応しています。現地調査、お見積りは無料。築年数に応じた最適なプランをご提案します。お気軽にお問い合わせください。

 

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